涼風のキャスケード
近藤レミ子 学院長
小さな庭に蒔いたコスモスの種の中で、大好きな白いコスモスが発芽する確率は少ない。その少ない花をていねいに押し花にして、宝物のように保存する。コスモスの傍らのフウセンカズラが、黄みどり色に膨らんだ種の袋をつけて風に揺れている。今年は二つ合わせてキャスケード・ブーケを作画しよう。
押し花にした白いコスモスは、ガラス細工のように透明度を増し、画面の中で爽やかに息づく。2匹のまぼろしの蝶も配して、少しメルヘンチックに仕上げる。
暑さの中で麦わら帽子をかぶり、水やり、雑草取りの日々が思い出される。私の気に入りの一点となった。
使用花材 | コスモス(白)フウセンカズラ、シロタエギク(シルバーレース)、セラスチューム |
サイズ | 725×545mm |
掲載 | 現代押し花アートの世界「花想い」 |